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関係詞の英作文を生成AIに直させたら|直された理由を自分で確かめる手順

提出前の英作文を生成AIに見せると、関係詞の後ろが書き換えられ、もっともらしい理由が添えられました。直された英文は読みやすく見えるものの、自分が書いた形の何が悪かったのかを聞かれると、説明の言葉を繰り返すだけになってしまいます。その理由を信じて写してよいのか、それとも文法書で調べ直したほうがよいのでしょうか。訂正理由は、自分の英文のどの語に当てはまるかを言い直し、文法書や先生と照合したうえで、後日別の文に使えるかを確かめます。

この記事の要点

関係詞の英作文を生成AIに直させたら|直された理由を自分で確かめる手順

提出前の英作文を生成AIに見せると、関係詞の後ろが書き換えられ、もっともらしい理由が添えられました。直された英文は読みやすく見えるものの、自分が書いた形の何が悪かったのかを聞かれると、説明の言葉を繰り返すだけになってしまいます。その理由を信じて写してよいのか、それとも文法書で調べ直したほうがよいのでしょうか。訂正理由は、自分の英文のどの語に当てはまるかを言い直し、文法書や先生と照合したうえで、後日別の文に使えるかを確かめます。

英文を直す作業には、誤りを見つけること、直し方を選ぶこと、その理由を説明することが含まれます。さらに、その説明を読んだ生徒が次の作文で同じ判断をできるかという問題もあります。研究を読むと、これらは別々に確かめる必要があるとわかります。AIの返答を受け取った後に何を残し、どこを照合するかが、関係詞の復習の焦点になります。

長い説明をすべて覚える必要はありません。元の文と訂正文の違いを絞り、説明がその違いを本当に説明しているかを追います。下の一覧は、関係詞の名称を暗記するためではなく、訂正理由を点検するために使うものです。

要点

誤りを見つける力と、理由を説明する力を区別する

「AIは英語が得意だから、添削の理由も信用できる」と考えたくなるかもしれません。ここで見るべきなのは、研究が何を採点したかです。誤りの多い作文を見つける評価と、ある関係詞を直す理由の評価では、確かめている内容が異なります。前者でよい結果が出たときも、自分の文では変更箇所と理由のつながりを読み取る作業が残ります。

Pfauら(2023)は、第二言語として英語を書く学習者の作文100編について、ChatGPTの誤りの検出と人の分類を比べました。両者には強い相関、つまり評価が似た方向に動く関係がありました。一方で、英語の習熟度が低い作文ほど対応が弱まり、ChatGPTは誤りの総数を少なく見積もる傾向がありました。人が誤りの多い文章と判断したものをAIもおおむねそう判断することと、すべての誤りを拾い切ることは別です。

Mizumotoら(2024)も、英語学習者の作文資料232件を使い、ChatGPTの評価と人による正確さの評価との強い相関を報告しました。これらは、作文のどこを見直すか探す際にAIを補助として使う根拠になります。ただし、関係詞だけの訂正理由の正確さや、誤った説明を生徒が受け入れる割合を直接調べた査読研究は、今回参照した研究群には見当たりません。そこで、以降の手順は関連する研究を踏まえた点検の提案として示します。

実際の点検では、AIが「正しい」と言った箇所も、学校で習った確認項目に沿って読みます。とくに、自分が迷った場所が返答で触れられていないなら、疑問を解決した扱いにしないことが大切です。「指摘なし」と「自分で理由を説明できる」をノートで区別しておけば、先生に聞く場所も絞れます。

関係詞の訂正理由を確かめる観点の一覧

関係詞の添削で困るのは、単語だけの変更に見えて、文の組み立てまで変わっている場合です。Alsaweed・Aljebreen(2024)は、英語学習者の誤りを収めた作成済みデータでChatGPTの訂正を調べ、文構造や接続語、意味の不明瞭さなどの項目で成績が低かったと報告しました。冠詞や助動詞、時制の項目は中程度で、誤りの種類によって得意不得意がありました。この結果を点検に生かすなら、関係詞だけを目で追わず、訂正によって文のつながりがどう変わったかを確認します。

以下は、AIの説明を読むときに手元に置く一覧です。先行詞とは、関係詞が受ける名詞を指します。まず原文で説明したかった人や物に印を付け、それから該当する行を選びます。

気になる訂正の型 原文と訂正文で見るところ 説明を照合する観点
関係詞だけが替わった 先行詞と後ろの語の並び 人か物かだけでなく、後ろで担う役割を理由にしているか
代名詞が消えた・加わった 同じ人や物を指す語 同じ役割が重なっていたのか、必要な語まで消していないか
関係詞が省かれた 省略する前の語の役割 文法書の省略条件と、自分の文の条件が一致するか
前置詞の位置が変わった 動詞と前置詞のつながり 前置詞が受け持つ関係を保った訂正になっているか
コンマが加わった・消えた 名詞の範囲と追加の説明 誰や何を指すかが、書きたかった内容のままか
文全体が短くなった 関係詞を含む部分の有無 誤りを直したのか、練習したい構造を避けたのか

表を上からすべて埋める必要はありません。変更された場所に関係する観点を選び、元の意味が保たれているかを最後に読み直します。複合関係詞を含む文でも、名称に合う説明を探すだけで終えず、何を受けてどの部分をつなぐのかを原文で示します。説明の長さよりも、自分の文の語を指しながら確かめられることを重視します。

説明を読めたことと、次に書けることを分ける

訂正理由が丁寧なら、そのまま理解が定着しそうに感じます。けれども、理由を読んだ直後にできることと、時間を置いて自分で使えることは別々に測る必要があります。この点を考える手掛かりになるのが、人が作った文法説明と、正しい形を直接示す訂正との比較です。AIの説明を読む場面でも、説明の受け取り方を考える材料になります。

Shintani・Ellis(2013)は、米国の集中語学課程で学ぶ初中級の英語学習者を対象に、不定冠詞の使い方を調べました。不定冠詞は、英語の名詞の前に置くaやanです。正しい形を直接示す訂正では、対象の形を正確に使う力への効果は出ませんでした。一方、文法規則の説明を受けた学習者には誤り訂正課題や直後の新しい作文で改善が見られましたが、時間を置いた別の作文ではその効果が残りませんでした。

別の結果もあります。日本の大学生を調べたShintaniら(2014)では、事実と異なる状況を表す条件文には訂正の効果が見られ、不定冠詞には見られませんでした。説明を与える方法より、正しい形を直接示す方法のほうが効果が長く続き、書き直す機会を設けることで訂正の効果が高まりました。扱う文法項目と、その後に生徒がする作業にも目を向ける必要があります。

Brownら(2026)は、訂正を受ける組と比較する組を設けた52件の研究をメタ分析、つまり複数の研究結果をまとめて分析する方法で検討しました。書面による訂正には時間がたっても続く中程度の効果を支持する証拠があり、直接訂正、誤りの場所などを示す間接訂正、文法説明では、効果量という差の大きさを表す値は似ていました。したがって、説明が役に立たないと決めるのでも、説明が多いほどよいと考えるのでもなく、受け取った後に自分が何を判断できたかを見ます。

原文を残し、変更の理由を自分の言葉にする

点検は、AIに見せる前の英文を残すところから始めます。元の文を消して訂正文だけ保存すると、どこに迷いがあったのかが見えなくなるからです。書きたかった意味も日本語で短く添え、返答が来たら、変わった語に印を付けます。文章全体が書き換わった場合は、関係詞に関わる変更から順に比べます。

たとえば練習用の文として、「This is the book which I bought it yesterday.」を考えます。訂正候補は「This is the book which I bought yesterday.」です。ここで見るのは、削られたitとwhichの関係です。「関係詞を使うから消す」という説明で止まらず、この文で何を買ったのかを表す役割が重なっている、と語を指して確かめます。

AIへの指示を絞るなら、「関係詞に関わる変更箇所と理由だけを示してください。」という聞き方があります。返答を読んだ後は画面から目を離し、自分の言葉で理由をノートに書きます。説明に出てきた用語の意味が曖昧なら、その用語をそのまま写す代わりに、原文のどの語を指すのかを書き足します。日本語で理由を説明するのが難しいときも、語の重なりや不足に印を付けるところまでは進められます。

次に、変更の目的を確かめます。文法上の誤りを直す変更なのか、好みに近い表現の変更なのか、意味を変える変更なのかを見ます。関係詞を含む部分が消えて読みやすくなったなら、作文の修正として採るかという判断と、関係詞の練習になったかという判断を別に残します。練習の目的を保ったまま直すには、変更の少ない候補を検討することが役立ちます。

最後に、ノートの理由だけを見て、元の文のどこを直すかをもう一度示します。そこで違う箇所を選んでしまうなら、説明と原文の対応を見直します。AIの言葉が短く要約できたかよりも、訂正が必要な場所を自分で指せるかを確認の目印にします。

文法書と食い違ったら、当てはまる条件を照合する

文法書を開くときは、AIが使った用語だけを検索して終わらせないようにします。自分の文と、本に載っている例文で条件がそろっているかを比べます。たとえば関係詞の省略について調べるなら、関係詞が後ろでどの役割を担うかまで読みます。同じ関係詞が使われているというだけでは、同じ訂正理由を採る決め手になりません。

照合する箇所が見つかったら、見出しと参照したページをノートに残します。AIの説明と一致した部分には、自分の英文のどの語がその条件に当たるかを添えます。説明の言い回しが違っていても、同じ条件と同じ変更を指しているなら、その対応を記録します。逆に、AIの理由に出てくる条件が原文にない場合は、その説明を暗記するのを止めます。

解決しないときは、原文、訂正文、書きたかった意味、参照した文法書の箇所を先生に見せます。「どちらが正しいですか」だけでなく、「この省略条件が自分の文でも成り立つか」のように争点を絞ると、訂正理由を確かめる相談になります。Steissら(2024)が中等教育段階の生徒の作文への助言を比較した研究では、評価基準に沿うことを除く項目で人による助言の質がChatGPTを上回りました。説明が食い違う箇所を人と確かめることには、こうした質の比較からも意味があります。

AIへの問い直しを続けるより、使用を切り上げるほうがよい場面もあります。提出直前で説明を読む余裕がないときや、返答の文法用語の意味をまだ習っていないときは、学校の教材と先生の説明を先に確かめます。理由を追えないまま訂正を採ると、誤った規則まで復習ノートに残すおそれがあります。自力で書くことを求められた課題では、AIに訂正文を出させず、自分で判断した跡を残します。

数日後の別の文で、選んだ理由が使えるかを見る

照合が済んだら、直した英文を眺めて終わりにせず、数日後の復習に回します。そのときはAIの返答と訂正文を閉じ、同じ文法上の判断を使う短い文を自分で書きます。次の練習文は「This is the bag that I bought yesterday.」のように、場面を変えて用意できます。書いた後に、重なる語を置かなかった理由を説明し、文法書や先生と確かめた条件に戻ります。

別の文を書く目的は、訂正文の形を思い出せたかだけを調べることではありません。文が変わっても、どの語がどの役割を担うかを自分で判断できるかを見ることです。もし迷いが再び出たら、元のAIの説明を長く読み直す前に、どの条件で止まったかを記します。省略の可否なのか、語の重なりなのかが見えれば、戻るべき文法書の箇所を絞れます。

保護者が見るなら、完成した英文のきれいさより、確認の跡に注目します。英語の訂正をすべて採点する必要はなく、生徒が元の文と理由を結び付けているかを聞きます。次の項目は、生徒自身が復習を終える際にも使えます。

できなかった項目は、叱る材料ではなく次の確認場所です。理由を言えるのに書くと迷うなら、新しい文の中でその条件を探す練習へ戻ります。書けても理由が曖昧なら、なぜその形を選んだかを原文と結び付け直します。次の関係詞の英作文では、語の役割、省略の可否、意味の保ち方のうち、どの条件を選びますか。

よくある質問

AIが訂正しなかった文も、見直したほうがよいですか

自分が迷った箇所は、指摘がなくても見直します。Pfauら(2023)の研究では、ChatGPTは誤りの総数を少なく数える傾向がありました。返答に関係詞の説明がなければ、元の疑問をノートに残し、文法書の該当箇所と自分の文を比べます。「訂正されなかったから終わり」ではなく、自分で役割や条件を示せるかを区切りにすると、取り残した疑問が見えます。

理由が難しいときは、訂正文だけ覚えてもよいですか

訂正文は正しい形の見本として残せますが、復習では変更箇所にも印を付けます。説明が難しい場合は用語を丸暗記せず、どの語が余分だったのか、何を指しているのかを日本語で短く書きます。そこから文法書の説明に戻り、意味がつながるかを確かめます。語の役割をまだ習っていないなら、AIから説明を重ねてもらうより、教材の基本例を先生と確認する順序が取りやすくなります。

文法書と一致したら、その訂正は身についたと考えてよいですか

照合を終えた記録と、後日に使えた記録を分けて残します。文法書と一致した時点では、訂正理由の根拠を確かめたところまで進んでいます。そこから返答を閉じ、別の文で同じ条件を見つけて書けるかを試すと、自分が迷う場所が見えます。正しい文を写せたことだけで復習を終えず、新しい文の中で理由を説明した跡まで残すと、次に確かめる範囲を絞れます。

この記事の限界

ここで扱ったAI研究は学習者の作文や作成済みの誤り資料の評価が中心で、説明の学習効果を調べた実験は米国の語学課程の学習者や日本の大学生を対象とし、人が用意した説明を使っています。関係詞に限った日本の中高生へのAI添削、日本語での説明の受け取り方、数か月にわたる定着を直接調べた研究は、この研究群には見当たりません。AI研究当時のChatGPTによる結果が現在のモデルでも再現するかは未検証です。学校によって課題で認める補助の範囲が違うため、訂正を求める前に課題の指示を読み、認められた範囲で原文と確認の記録を残します。

参考文献

  1. Pfau A, et al. Exploring the potential of ChatGPT in assessing L2 writing accuracy for research purposes. Research Methods in Applied Linguistics. 2023;2(3):100083.
  2. Mizumoto A, et al. Testing the viability of ChatGPT as a companion in L2 writing accuracy assessment. Research Methods in Applied Linguistics. 2024;3(2):100116.
  3. Alsaweed W, Aljebreen S. Investigating the Accuracy of ChatGPT as a Writing Error Correction Tool. International Journal of Computer-Assisted Language Learning and Teaching. 2024;14(1):1-18.
  4. Shintani N, Ellis R. The comparative effect of direct written corrective feedback and metalinguistic explanation on learners’ explicit and implicit knowledge of the English indefinite article. Journal of Second Language Writing. 2013;22(3):286-306.
  5. Shintani N, Ellis R, Suzuki W. Effects of Written Feedback and Revision on Learners’ Accuracy in Using Two English Grammatical Structures. Language Learning. 2014;64(1):103-131.
  6. Brown D, et al. Effectiveness of written corrective feedback in developing L2 accuracy: A Bayesian meta-analysis. Language Teaching Research. 2026;30(3):1357-1389.
  7. Steiss J, et al. Comparing the quality of human and ChatGPT feedback of students’ writing. Learning and Instruction. 2024;91:101894.

AIの答えを写す前に、自分の言葉で言い直してみる机がある

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よくある質問

AIが訂正しなかった文も、見直したほうがよいですか

自分が迷った箇所は、指摘がなくても見直します。Pfauら(2023)の研究では、ChatGPTは誤りの総数を少なく数える傾向がありました。返答に関係詞の説明がなければ、元の疑問をノートに残し、文法書の該当箇所と自分の文を比べます。「訂正されなかったから終わり」ではなく、自分で役割や条件を示せるかを区切りにすると、取り残した疑問が見えます。

理由が難しいときは、訂正文だけ覚えてもよいですか

訂正文は正しい形の見本として残せますが、復習では変更箇所にも印を付けます。説明が難しい場合は用語を丸暗記せず、どの語が余分だったのか、何を指しているのかを日本語で短く書きます。そこから文法書の説明に戻り、意味がつながるかを確かめます。語の役割をまだ習っていないなら、AIから説明を重ねてもらうより、教材の基本例を先生と確認する順序が取りやすくなります。

文法書と一致したら、その訂正は身についたと考えてよいですか

照合を終えた記録と、後日に使えた記録を分けて残します。文法書と一致した時点では、訂正理由の根拠を確かめたところまで進んでいます。そこから返答を閉じ、別の文で同じ条件を見つけて書けるかを試すと、自分が迷う場所が見えます。正しい文を写せたことだけで復習を終えず、新しい文の中で理由を説明した跡まで残すと、次に確かめる範囲を絞れます。